今回のSDGsアワードでは全国から68社が参加し、経済、環境、脱炭素、社会、地域課題、学生の6つの部門で優れたSDGsの取り組みを実施している企業、団体に最優秀賞が贈られています。

東京都のJR青梅線沿線で弊社が取り組んでいる「沿線まるごとホテルプロジェクト」は、青梅線沿線で育まれてきた古き良き文化、風土を継承したまま、地域を元気にする、地方創生を実現することを企業理念とし、地方で問題となっている”人口減少”、”雇用”などのさまざまな社会課題の解決に取り組んでいます。

沿線まるごとホテルプロジェクトについて

沿線まるごとホテル「Satologue」、宿泊棟オープンのお知らせ

■各賞の選定理由と評価ポイント

●「最優秀賞」

少子高齢化で地域の活力維持が心配され、あるいは存続さえ危ぶまれる声もある中で、本取り組みは、地域の持続可能性と街づくりのあり方を考えるヒントにあふれていると考え、最優秀賞に選出した。空き家を有効活用するにとどまらず、沿線一帯をホテルやレストランという施設として総合的に考える発想の転換は、SDGsが求める「変革」を呼び起こすものとして大きな可能性を感じるところだ。今後はさらに、ネイチャーポジティブやエネルギーの脱炭素など、さらなる変革へ向けた取り組みを行うことで、日本から世界に発信できるモデルを作っていくことを期待したい。

●「地域課題賞」

一度泊まってみたいと思わせる魅力的なモデルだ。都市部へ人口が流出する地域において、人を呼び戻し、田舎の良さを再確認させる仕組みを、大型施設を作らずに実現している点が素晴らしい。自治体による補助金の活用や、家屋の修繕支援を通じて空き家の有効活用を増やすことで、地域を活性化できる可能性を示している。現状では宿泊費が高めに設定されているが、ホテルのブランディング戦略の一環とも考えられる。今後、例えば学生のゼミ合宿など、異なるカテゴリーや価格帯の宿泊プランを充実させることで、さらなる発展が期待できる。この取り組みは私鉄沿線でも応用可能であり、JRの他エリアでも導入を検討してもらいたい。

沿線まるごとホテル」ニューズウィーク日本版 SDGsアワード最優秀賞受賞記事